どうも龍之介です。
VOL.5 使えない新卒者を大量生産する日本編です。
まったく使い物にならない新卒者
前章でも日本の教育方針が、如何に今の経済進化において、ギャップが生じているかを書きましたが、その時代に合っていないとも言える、間違った教育方針に沿って、真面目に目標設定し、歩んできた子供たちが、社会に出るとどうなるでしょう。
子供達には、本当に申し訳ないのですが、事実将来自分たちの受け入れ側になるであろう多くの企業はここ数年「昨今の新卒は全く使い物にならない」という印象をもっています。
「ゆとり教育」の問題を挙げるか方もいらっしゃいますが、私がお伝えしたいのは、もっともっと根の深いもので、早急に指導方法の転換を行わないと、ますますこの先、熾烈な戦いを強いられる企業にとって「使える人材の不足」が生じ、企業力の面においても様々なハンディーを抱えることとなります。
企業の課題、使えない人材
使い物にならない新卒
「使えない人材」とは??
ある方は、新卒は若いし元気だし発想力も豊富。パソコンがあって当たり前の時代に生まれ育ったのだから、ネット関連を使ったアイデアなども期待できる! と言われます。
決してそれは間違いではなく、実際にそうした期待通りの成果を出す新卒者もたくさんいるのも事実です。
ただし、これらの成果を出せる新卒者は、ほんの一握りの人材だということを認識する必要があります。
社会人であれば、こんな経験があろうかと思います。
「最近入社した新卒者は、挨拶もしない、覇気もなく元気がない、さらには指示した業務ができないし、報連相が全くできていない、、、」などなど
教育機関と企業における意識格差
ある企業の経営者は、機械系の開発メーカーという立場により、それまで理系の大卒者を中心に採用していましたが、日本の教育課程上、理系を選択すると英語などの語学を選択できないのが一般的です。
それが企業に実際に入ると、たとえ理系職種でも、英語は必要不可欠であり、最低限習得しておいてほしいという思いがあるようです。
ある研究施設では理系を採ると、英語が話せないことが、致命傷となったりもします。研究職などでは、参考資料や論文などの大半が英語のため、理系スキル+英語が不可欠となるためです。
さらに、英語関連の資格や英検1級などを持っているからといって、その人材が使えるかというと、それはまた別問題です。大半の企業が求める英語力とは「英語を話せる能力+英語でのコミュニケーション能力」です。どちらかというと英語力よりもコミュニケーション能力を重視します。
これも考えてみると当然の話です。英語の資格やテストで高得点を取れるスキルを持っていても、外国人相手に肝心のコミュニケーション能力、具体的には誰とでも仲良くなれる能力、誰にでも好かれる人間性、折衝能力や営業力、相手の国や文化に沿った礼儀作法など、、、、。
これらに英語を話す能力がプラスされることにより、相手と良好なコミュニケーションができるといえます。これこそが企業が求めている「英語力」なのです。
当然ですよね、企業が求めている人材は、単なる通訳ではないのですから。
つまり「英語が話せる」と「英語が使える」とでは大違いなのです。
これらの問題において、ある企業の経営者は、この点に気づかず毎年「使えない人間を大量生産する教育機関」の無意味さに我慢できず、企業自ら大学を設立し、将来の企業にとって本当の意味での「使える人材」の育成に取り掛かっています。
企業にとっての「使える人材」というのは、つまり所謂「基本スペック」は高いにこしたことはないが、書類上のスペックではなく、実戦に基づいた基本スペックを求めています。
このようなことからもわかるように、日本で昔から変化することなく行われてきた教育、指導方針が、いよいよ通用しないようになってきている、ということは明白ではないでしょうか。
早急に教育方針や指導方法を根底から転換しなければ、日本は今後も引き続き「求められていない人材を無意味に大量生産」することとなり、それらの人材は結局行き場を失い、また企業側も慢性的な人材不足に陥り、結果的に厳しさを増す国内はおろか海外企業に太刀打ちができなくなっていきます。
若者にとって、これは悲劇以外のなにものでもありません。それまでに教師や親の言うとおりにがんばってきたのに、、、
いざ実戦配備されると、自分のそれまで習得した「武器」はまったく使い物にならず戸惑い、困惑し、やり甲斐など一切生まれないまま「この職種は自分には向いていない」などと勘違いし、次々と転職を繰り返すこととなる。
当然ですが、転職を繰り返すことは、今の日本社会は良しとしない文化があるため、せっかく作り上げてきた履歴書の内容は、転職のたびに自分の人間性の低さや問題をさらけ出すいわば「逆スペック証明書」ともいうべき、できれば見てほしくない履歴書ができあがってしまうことになってしまうのです。
続きはVOL.6「能力という名の武器を持て」編へ
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